OEMで製作するレザーバッグについて blog
OEM制作のレザーバッグ
レザーバッグは素材によって質感や見た目が変わってきます。OEMでバッグ・かばんを制作する際、どのような素材を使っているかを見極めることで思い描いた製品を制作することができます。アーバン工芸では豊富な種類の革を取り扱っているため、様々な要望にお応えすることが可能です。こちらでは「皮」と「革」の違いや、「天然皮革」と「合成皮革」の違い、革の種類などをお伝えします。OEMでレザーバッグを制作する際の参考にしていただければ幸いです。
OEMでレザーバッグを作る前に皮と革の違いを知る
レザーバッグを制作する際に素材の表現として出てくるのが、「皮」と「革」です。読み方は同じものですが、素材としての意味は変わってきます。「皮」は動物の皮そのままの状態を指します。そのため「皮」と表記のあるものは、加工がされていないものとなります。一方「革」は加工された状態のことを指します。バッグ・かばんに素材として使用されるものはこちらです。レザーという言い方もありますが、指しているものは同じく「革」のことになります。
レザーバッグのOEMで使用する天然皮革と合成皮革について
レザーバッグのOEMで使用される「天然皮革」と「合成皮革」。「天然皮革」は動物の皮を使用して加工したもので、本革とも呼ばれます。一方、「合成皮革」は、革に似せて人工的に作られた皮革を指します。合成皮革は動物の皮を使用していません。バッグ・かばんを制作する際、天然皮革を使用するか、合成皮革を使用するかで質感や価格帯などが変わってきます。
レザーバッグ・かばんのOEMで使用される素材について
牛革(カウレザー)
革製品の中で一番多く利用されているのが、牛革です。牛革は丈夫なので、壊れにくく、長年愛用できるバッグ・かばんを制作することができます。また、安定して流通しているため、手に入りやすい素材といえます。素材として使用する牛の年齢や性別によって名称が変わります。
カーフ
生まれてから6か月以内の子牛の革を指します。主に乳牛の牡が使われています。きめ細かい革が特徴で、革製品の中でも高級素材として使用されます。また、生まれてから3か月以内の子牛の革はベビーカーフと呼ばれます。
キップ
生まれてから6か月~2年の牛の革を指します。強度があるので、丈夫なバッグ・かばんを制作することができます。子牛の革は高級な革として扱われますが、その中でも比較的安価に手に入る革となっています。子牛の革を使用するため、傷が少ないのも特徴の一つです。
ステアハイド
定番の牛革が、このステアハイドです。ステアハイドは生まれてから2年以上が経っている、かつ、生まれてから3か月~6か月の間に去勢されている牡の牛の革です。多く流通しているため、手に入りやすく、様々な製品に使用されます。
カウハイド
カウハイドは、生まれてから2年以上経っていて、出産を経験している牝の牛の革です。キップとステアハイドの中間程度の革質です。成牛の革を使用するため、大きい革が使用でき、大きなバッグ・かばんを制作するのに適しています。
豚革(ピッグスキン)
飼育から制作まで全て日本国内で生産できる革です。日本で制作したものを海外にも輸出しています。中でもピッグスキン・スエードというスエードに仕上げたものは人気が高くなっています。通気性に優れているのが特徴で、靴や中敷きなどに使用されることも多い革となっています。
馬革(ホースハイド・ホースレザー)
馬革は、牛革と比較すると強度がない代わりに柔軟性があり、衣類などにも使用しやすい素材となっています。中でもコードバンと呼ばれる革は採取できる量も少なく、高級品とされています。馬革は光沢感があるため、衣類だけではなくバッグ・かばんにも使用されます。
山羊革(ゴートレザー)
生まれてから6か月以上の山羊の革をゴートスキン、6か月以内のものをキッドスキンと呼びます。ゴートスキンは強度と薄さを兼ね備えており、バッグ・かばんの制作に向いています。型崩れしづらい革のため、山羊革を使用したバッグ・かばんは、長期間形を維持したまま使用することができます。
PICKUP
ヴィーガンレザーでもかばん・バッグをOEMできる?
ヴィーガンレザーは、石油由来や植物由来の素材でできた革です。石油由来のものは合成皮革と人工皮革に分かれています。合成皮革は大量に製造できるのが特徴で、安価に入手が可能です。人工皮革は合成皮革と比べてコストはかかりますが、本革により近い質感が再現できます。植物由来のものは原料がリサイクルされていて、環境が考えられた素材となっているため合成皮革と比べるとコストはややかかります。
アップルレザー
アップルレザーは文字通りりんごの皮や芯を利用して作られるレザーです。樹脂の層にはりんごの粉末が混ぜられています。軽くて柔らかいので、馴染みのいい生地となります。次の世代のレザーとして注目されているレザーで、バッグ・かばんの制作にも向いています。
サボテンのヴィーガンレザー
メキシコ生まれのサボテンレザーはサボテンの葉の粉末から作られたレザーです。質のいいヴィーガンレザーとして評価の高いレザーで、環境を考えられているレザーで、高級なブランドでも使用されるクオリティを誇るレザーです。
きのこのヴィーガンレザー
きのこの菌糸体から作られるきのこのレザー。菌糸体は成長が早いため、生産性がいいのが特徴です。有名ブランドでも使用されていて、注目されているレザーです。革に近い繊維を作ることができるのもメリットの一つで、他ではあまり見かけることのない珍しいヴィーガンレザーです。
パイナップルのヴィーガンレザー
パイナップルの葉の繊維を使ったヴィーガンレザーです。パイナップルの葉は元々捨てられていた部分ですが、パイナップルレザーを作るために取り引きされることで、農家にもメリットが生まれています。革とは一味違う触り心地で軽いのも特徴的です。
監修者情報
内海 公翔(うつみ こうしょう) アーバン工芸株式会社 代表取締役
1953年創業のアーバン工芸株式会社。
香川県東かがわ市で革手袋製造企業として事業をスタートし、現在はレディース向けレザーバッグのOEMを中心に日々製造を行っております。
材料仕入れから製造、検品出荷までを一貫して行える生産体制、設備を保有しており、若手からベテラン職人までバランス良く在籍している会社です。
お客様のご要望を叶えるため、そしてこの場所でものづくりを続けていくため、これからも新しいアイデアで挑戦し続ける会社でありたいと思います。